⑯世界の壁

フユが高校のディベート部に入って1年が経過しました。

ふたを開けてみれば
ディベート部の何人かは年少帰国や短期留学の経験があったり
なにかしら英語をかじったことがあるということが分かってきました。

フユは
うちに帰ると弟達が毎日オンライン英会話をしていて
前を通ると、講師達に“Hello”とか“old sister?”とか声をかけられたりしていたのが
扉を開けるきっかけになったかもしれません。

私はというと
フユがディベート部に入って
今まで知らなかった高校のディベート部の活動や現状を聞くうち
日本の英語教育の遅れを感じずにはいられませんでした。

 

これで世界に羽ばたけと?

 

まず、丈夫な羽が無い。

 

日本の英語ディベート大会では
関東がだんとつ強いらしく
その中でも
英語に力を入れている常連校が優勝、世界大会へ進出します。

フユから見ると
彼らは非常によく訓練されていて、他校を寄せ付けないほどハイレベル、だそうです。

それでも世界大会に出場すると、最下位に近いのだとか…

発音 熱意あっても、世界レベルではしっかり減点対象。
語彙力 日本は圧倒的に語彙が少ないらしい。
ヒアリング、スピード、内容…

現在の日本の公的教育システムでは、とてもこの壁は越えられないと思います。

 

ちなみに先日、フユが県内の高校生弁論大会を見学した時の結果

1位 帰国  2位 ハーフ 3位 ハーフ

審査員はネイティブ だったそうです。

毎回こういう結果が出るわけではないそうですが
今日は審査員がネイティブだったからかも、って

それって…^^;

 

2013年3月18日


高校1年の2学期頃から
ディベート部に籍を置くようになったフユは
主に休日に開催される大会に嬉しそうに参加するようになりました。

しかし…

ディベート部って
なにしてるんだろう??

フユの話では

ディベートとは、
ある論題(テーマ)に対し、肯定側と否定側にわかれて意見を述べ合い、
どちらがよりジャッジ(第三者)を説得できるかを競うというものらしい。

小さい頃から本も読まずに育ち
夏休みの宿題の感想文だって
一文も書けず、うなり続けたフユが一体何を話すのか

母として非常に興味深いところでもあったので

大会はムリでも
高校の文化祭の時に見学してみたいと言ったのですが

来るな、と…。

2011年初冬

うちの近所の高校が主催する大会に参加しているフユから
ディベート部のノートを忘れたから届けてほしいというメールがありました。

ノートには
小難しい英語の議題がぎっしり書き込まれているのかもしれない。

ちょっとワクワクしながら、中を確認してみました。

 

 

あなたはだーれだれだーれですかー

だれ?

What?

What?

who—

フユと、フユ以外の部員数名とおもわれる寄せ書き調の落書きが目に飛び込んできました。

このノートの何が必要なのか分からず
いたたまれない気持ちでコートを着る母でした。

 

2013年3月19日